オーストラリア鉄道の枕木に防腐剤を塗る

枕木のことを防備録として書いておく。

家を建てるときに、建築家から枕木の提案があった。その枕木というのが、いわゆるホームセンターなどで手に入る「枕木のようなもの」だったので、本物じゃないと嫌だと提案を却下した。本物の枕木よりも、枕木らしきものの方が腐らず長持ちするし、扱いやすいのは理解できる。でも、どうしても本物の枕木がよかった。

偽物の枕木にはロマンがない!

というのがユーラシア大陸をシベリア鉄道で横断した私の言い分だったが、建築家には理解してもらえなかった。それならば、枕木は自分で用意してくださいということで、施主支給品として準備することになった。

本物の枕木を販売している国鉄産業さんと何度かメールで相談させていただいた。できれば国鉄時代の枕木が欲しかったが、当時の枕木にはクレオソート油で防腐処理されていて、家庭用品規正法によって、販売対象が制限されていた。発がん性物質が含まれているので、庭に置くのは問題がある。ならばと、オーストラリア鉄道で使われていた中古の枕木を買うことにした。こちらは、防腐剤が使用されていないので、安心して庭に置ける。

内容単価金額
オーストラリア産枕木(2100mm)5,5001266,000
切断(2100mmを1050mm×2にカット)500126,000
送料(混載便)15,200
小計87,200
消費税(8%)6,976
合計94,176

ホームセンターの枕木もどきなら、もっと安上がりだったと思う。でも、ロマン溢れる本物の枕木は譲れなかった。国鉄産業さんには何度も見積もりをいただいたりして、とても親切に対応していただいた。また枕木を買う日があれば、きっとまた国鉄産業さんで買う。

2016/2/24、遂にオーストラリアの大地で活躍した枕木が遙々やってきた!ボルトを抜いた穴がロマンを感じる!工務店さんが配置を手伝ってくれた。

これだけこだわった枕木、レッドガムという耐久性の高い木材とはいえ、まったくメンテナンスしないまま5年放置してしまった。メンテナンスが必要ということすら、考えもしなかった。

2021年5月頃、コロナウィルスがあまりに長く続く中でDIYを始めた。自分で木材を購入するようになると、「木は重い」とか「木は腐る」とか当たり前のことに気付く。そこで放置している枕木をちょっとなんとかしようと思い立った。購入した当時に比べて、だいぶ変色していたし、一部ボロボロになって欠けていた。いまさらという気もしたが、防腐剤を塗ってみる。

5月某日、防虫、防腐、防カビ効果のある油性塗料を買った。油性とはいえ、ペンキ缶を開けるとシャバシャバで水っぽく、塗りやすい。ブラシで小石を退けながら、100円ショップのハケでたっぷり、ビタビタに塗っていくと、2.5リットル缶あっという間に空っぽになってしまった。全然足りない!

アサヒペン 木材防虫防腐ソート 2.5L 透明(クリヤ)

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ベンゾピレン等の発ガン性物質を含まない安全タイプ

【用途】
屋外未塗装木部や床下未塗装木部の防虫・防腐

【特徴】

  • 日光や雨に強い屋外木部専用防腐処理剤
  • 浸透性に優れ、長期間木材を保護
  • 優れた防虫・防カビ効果を発揮
  • 安全性の高い薬剤を使用
  • クレオソート油に比べ安全・低臭

塗装したその日のうちに、同じものをもう一缶注文した。枕木が塗料をたっぷり吸収するように、惜しみなく塗る。そもそもこの塗料、2缶買っても5000円もしない。結局、2.5リットル缶×2つ使い切った。次回からは5リットル缶を買おう。

透明色なので、塗ったときは枕木が濃くなるが、乾けば塗ったこともわからないくらい、変化がない。せめて「塗った!」というのがわかるように、ブラウン色を選んだ方がよかったかもしれない。

こうして見ると、塗ったか塗ってないのかわからない。やっぱり来年は透明色じゃなくて、ブラウンにしようか。

時々、この枕木の上をザザーッ!とタイヤで踏みつけていく見知らぬ車がいたりする。勝手に庭に入ってUターンしていく車は腹立たしい。この枕木を踏みつけていく無神経な人はもっと腹立たしい。こういう人、意外といる。大事な枕木が傷んでしまう。

なるべく長く使えるように来年も塗装しよう。

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