2018.06.24 Ekaterinburg, Russia 人生最高のビーフストロガノフ

深夜2時頃モスクワ発の飛行機だったので、寝ずに出かけた。朝4時過ぎ、エカテリンブルクに到着して、行く当てのない日本代表サポーターが空港のあちこちで仮眠を取りながら夜明けを待っていた。

ワールドカップ開催都市はホテルを確保するのが本当に大変で、このエカテリンブルクはドミトリーのベッドを抑えるのが精一杯だった。外観からしてやばいところに来てしまったという佇まいで、部屋には長く棲み着いている住人みたいな女性が一人いた。シャワー室は不衛生で使い勝手が悪く、使うのに勇気がいった。シャワーのお湯が出るとか出ないとか、そういうレベルの問題ではない。血圧を測定するときの腕に巻く茶色いゴムのようなものが吊してあって、そこからちょろちょろと温いものが出る。それで体を洗うのは至難の業だった。

実質0泊でこの1試合だけ観戦するためにロシアにやってきた友人と、「STROGANOV GRILL」というお店でビーフストロガノフを食べた。これが実においしかった。今思い返しても、あの味を越えるビーフストロガノフには一生出会えないと思うほどだ。帰国後、ロシア料理専門店でビーフストロガノフを食べたが、あの感動は得られなかった。

ロシアに0泊というのは、滞在時間より往復の移動時間の方が長い。会社勤めしているサポーターは長い休みが取れず、こんなふうに0泊で強行観戦にやってくる人も少なくない。ドイツワールドカップのときなどは、日本とドイツを何度も往復したサポーターもいたと聞く。

セネガルとの試合は、2-2。グループリーグを突破したら、帰国便を変更できるだろうかと、期待でやや浮かれてしまった。0泊で帰国の途につく友人が、まだボルシチを食べていないというので、試合後入ったレストランではまず「ボルシチある?」と確認をした。

そういえば、シベリア鉄道でユーラシア大陸横断したときに、エカテリンブルク駅で一時停車した。あのとき、駅から外には出なかったが、町はこんなに都会だったのだなと8年後に知ることになった。

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